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(2018年度)東南アジア3カ国の海外短期調査及び研究交流プログラムに参加して 

丸山春樹さん(法学部3年)

 この夏、私はシンガポール、マレーシア、ブルネイの3ヵ国を訪れる海外研修に参加しました。このプログラムは13日間に及ぶ滞在の中で、現地の大学機関や法律事務所、歴史的施設等を訪問し、学生間交流や現地学習を通して、それぞれの国の法律や文化を比較し学ぶというものでした。

短期海外研究プログラム01
(TMI総合法律事務所シンガポールオフィスにて弁護士の方々と談話)

 シンガポールでは、日系の法律事務所やシンガポール大学等を訪問し、ビジネスや教育においてグローバルに存在感を放つ国の現状を学びました。マレーシアでは文化的複合性の理解をテーマに、欧州や華僑の文化が入り乱れる世界文化遺産都市であるマラッカを散策、マラヤ大学においてはマレー系優遇政策を行う近年の政治動向について現地の学生達と議論し、さらに特徴的な自然環境を持つコタキナバルにも滞在しました。

短期海外研究プログラム02
(世界文化遺産都市マラッカを散策)

 また、ブルネイでは宗教と政治や法が密接に関わり合う独自の体系を学ぶとともに、イスラム・サルタン・シャリフ・アリ大学の学生に日本の法制度を紹介するなど、相互理解的な交流を行いました。ところで、この研修で最も私の印象に残った出来事があります。ブルネイで美しいモスクを見たことです。視界には、広大な空とモスク、それ以外の余計なものは何も無い。あまりの美しさに思わず見惚れてしまい、その場から数秒動くことが出来なかったことを覚えています。イスラム教の礼拝堂であるモスクですが、何故こんなにも美しいのか。その答えは現地の学生との交流で見つけることができました。

短期海外研究プログラム03
(ブルネイの象徴 通称オールドモスク)

 そもそもブルネイという国は、国土の大半を平野が占め、石油や天然ガスといった豊富な資源によって栄える国です。医療や教育を受けるのにお金はかからず、道路は綺麗に舗装されている。要するに、お金持ちの国です。それにもかかわらず、シンガポールで見たような背の高いビルはほとんど見当たらない。その理由を学生に聞いてみると、モスクの威厳を尊重し、それより高い建物を造らないようにしているとのことでした。なるほど、あの荘厳な景色は、国民の信仰心と国の地理的条件から生み出されたものなのか、と私なりの見解ですが、納得すると共に感銘を受けました。

 13日間の研修は、このような発見と学びのオンパレードでした。上で報告したのは私達の研修のほんの一部分に過ぎません。ここでは書き表しきれないほどの貴重な機会を提供してくださった葉教授をはじめ、現地で研修のサポートをしてくださったALSA(The Asian Law Students' Association)のメンバー、研修に関わった全ての方に感謝しています。ありがとうございました。